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電気通信事業者における検閲に関する質問主意書

経過状況:

答弁受理

提出者 原口一博
会派 立憲民主党
公式リンク 第217回国会 / 質問答弁

電気通信事業法第三条では「電気通信事業者の取扱中に係る通信は、検閲してはならない」として、検閲の禁止が規定されている。また、同法第六条では「電気通信事業者は、電気通信役務の提供について、不当な差別的取扱いをしてはならない」として、利用の公平が規定されている。

現在、YouTube等の「媒介相当電気通信役務」を提供する電気通信事業者(以下「動画サービス提供事業者」という。)が、ワクチンなど特定のキーワードを含む動画投稿を利用者が行った場合にその動画データを削除する又はそのアカウントを利用禁止とする(いわゆる「BAN」)場合がある。また、特定のキーワードを含んだリアルタイム配信を行ったアカウントを配信後にBANする場合もある。特にワクチンに対する否定的な発言である場合は、その内容が厚生労働省のデータや論文の紹介であっても、動画サービス提供事業者がこれらの行為を行っている。 こうしたことも踏まえ、次の事項について政府に対し質問する。

質問1

利用者がリアルタイムでの配信を行っている場合に、その配信の内容を動画サービス提供事業者が知り、その配信を即時停止することは、電気通信事業法第三条で禁止されている「検閲」に当たるのではないか(なお、本問に関しては、現時点において必ずしも確認できている行為ではないが、制度上の一般論として、このような行為が行われた場合について質問するものである。一方、次問以降については実際に確認できる行為である。)。

回答(質問1 から質問3 までについて)

 電気通信事業法(昭和五十九年法律第八十六号)第三条で禁止されている検閲については、平成三十年五月十七日の衆議院総務委員会において、渡辺総務省総合通信基盤局長(当時)が「国その他の公の機関が強権的にある表現又はそれを通じて表現される思想の内容を調べることとされているところでございます。」と答弁しているところ、お尋ねのような行為がこれに該当するか否かは、個別具体的な事情により判断されることとなるため、お尋ねについて一概にお答えすることは困難である。

質問2

利用者によるリアルタイム配信の後、その配信の内容を動画サービス提供事業者が知り、その配信を行ったアカウントをBANする行為は、同法第三条で禁止されている「検閲」に当たるのではないか。

回答(質問1 から質問3 までについて)

 電気通信事業法(昭和五十九年法律第八十六号)第三条で禁止されている検閲については、平成三十年五月十七日の衆議院総務委員会において、渡辺総務省総合通信基盤局長(当時)が「国その他の公の機関が強権的にある表現又はそれを通じて表現される思想の内容を調べることとされているところでございます。」と答弁しているところ、お尋ねのような行為がこれに該当するか否かは、個別具体的な事情により判断されることとなるため、お尋ねについて一概にお答えすることは困難である。

質問3

アップロードされた動画の内容を動画サービス提供事業者が知り、その内容に応じて動画を削除する又はアップロードしたアカウントをBANする行為は、同法第三条で禁止されている「検閲」に当たるのではないか。

回答(質問1 から質問3 までについて)

 電気通信事業法(昭和五十九年法律第八十六号)第三条で禁止されている検閲については、平成三十年五月十七日の衆議院総務委員会において、渡辺総務省総合通信基盤局長(当時)が「国その他の公の機関が強権的にある表現又はそれを通じて表現される思想の内容を調べることとされているところでございます。」と答弁しているところ、お尋ねのような行為がこれに該当するか否かは、個別具体的な事情により判断されることとなるため、お尋ねについて一概にお答えすることは困難である。

質問4

特定の内容を含む動画を削除する又はそのアカウントをBANする行為若しくは特定の内容を含むリアルタイム配信を行ったアカウントをBANする行為は、同法第六条で遵守することが求められる「利用の公平」に反するのではないか。また、これらの行為は日本国憲法第二十一条第一項「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する」に反するのではないか。またYouTubeといった動画配信サービスを行っている動画サービス提供事業者の最大手がこれらの行為を行うことは、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律で禁止されている、いわゆる「優越的地位の濫用」に該当するのではないか。

回答(質問4 について)

 前段のお尋ねについては、電気通信事業法第六条で禁止されている不当な差別的取扱いとは、一般に、人種、性別、社会的身分、門地等により、合理的な理由なく特定の者に差別的待遇を行うことを指すと考えており、お尋ねのような行為がこれに該当するか否かは、個別具体的な事情により判断されることとなるため、お尋ねについて一概にお答えすることは困難である。

 中段のお尋ねについては、お尋ねのような行為は、私人間におけるものであると考えられるところ、私人間における憲法第二十一条第一項を含む憲法の自由権的基本権の保障の規定の適用については、昭和四十八年十二月十二日最高裁判所大法廷判決において、「憲法の右各規定は、同法第三章のその他の自由権的基本権の保障規定と同じく、国または公共団体の統治行動に対して個人の基本的な自由と平等を保障する目的に出たもので、もつぱら国または公共団体と個人との関係を規律するものであり、私人相互の関係を直接規律することを予定するものではない。」との判示がされていると承知している。

 後段のお尋ねについては、お尋ねのような行為が、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号)第二条第九項第五号の優越的地位の濫用に該当するか否かは、個別具体的な事情により判断されることとなるため、お尋ねについて一概にお答えすることは困難である。