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コンテンツ産業における製作委員会形式に関する質問主意書
経過状況:答弁受理
現在、日本のコンテンツ産業におけるアニメーターの低賃金、過度な長期労働、不公正な請負関係が国際的に問題視されており、国際連合からはこれを人権侵害と指摘する声も上がっている。また、この点については衆議院外務委員会においても議論が行われ、問題の深刻さが指摘されている。低賃金の原因の一つとして、アニメや映画などの制作において用いられる「製作委員会形式」の存在が挙げられる。この形式は、テレビ局や出版社など複数の企業が共同で製作委員会を組織し、コンテンツの制作や展開を行うものである。
しかし、その法的な定義や基盤が曖昧であるため、クリエイターが連携して賃上げを求めることが難しく、さらに著作権やインセンティブを実質的に放棄させられる場合がある。この状況を踏まえ、以下について政府の見解を求める。
質問1
製作委員会の法的定義
政府は、製作委員会についてどのような法的定義を行っているか。
回答(質問1 について)
お尋ねのいわゆる「製作委員会」については、その形態が多様であり、政府として、法的な定義は行っていない。
質問2
税務上の位置付け
製作委員会は、納税義務者となり得るのか。また、現時点で当該委員会が納税者となった実績はあるか。
回答(質問2 について)
お尋ねの「納税義務者」となる具体的な税目が定かではないが、一についてで述べたとおり、お尋ねのいわゆる「製作委員会」の形態が多様であり、例えば、法人税の納税義務者となり得るか否かについては、法人格の有無、法人格が無い場合には構成員が締結する契約やその活動の実態等、個別具体の事実関係に即して判断されることから、一概にお答えすることは困難である。また、お尋ねのいわゆる「製作委員会」の具体的に意味するところが明らかではなく、「実績はあるか」についてお答えすることは困難である。
質問3
会計監査の対象
資本金が五億円以上の企業には会計監査が義務付けられているが、五億円以上の資金を運用する製作委員会は、会計監査を受けるべき主体とされているのか。されていないのであれば、監査が義務付けられていない理由について説明を求める。
回答(質問3 について)
一についてで述べたとおり、お尋ねのいわゆる「製作委員会」の形態が多様であり、お尋ねについて一概にお答えすることは困難であるが、会社法(平成十七年法律第八十六号)第二条第六号に規定する大会社に該当しないお尋ねの「五億円以上の資金を運用する製作委員会」については、同法第三百二十八条第一項に規定する監査役会及び会計監査人の設置並びに同条第二項に規定する会計監査人の設置は義務付けられていない。
質問4
解散後の権利帰属
製作委員会は通常、コンテンツの展開終了後に解散する。この場合、解散した製作委員会が所有していた権利や収益の帰属先について、政府としてどのように認識しているか。
回答(質問4 について)
一についてで述べたとおり、お尋ねのいわゆる「製作委員会」の形態が多様であるところ、解散したいわゆる「製作委員会」の「権利や収益」については、それぞれのいわゆる「製作委員会」の当事者により個別事案に応じて契約や法令等に従って分配等されるものと認識している。
質問5
諸外国との比較
諸外国において、日本の製作委員会形式に類似する制度や仕組みは存在するのか。政府として把握されているところを明らかにされたい。存在する場合、その運用状況や法的基盤について調査した事例はあるのか。
回答(質問5 について)
一についてで述べたとおり、お尋ねのいわゆる「製作委員会」の形態が多様であり、「類似する制度や仕組みは存在するのか」とのお尋ね及び「存在する場合」を前提とするお尋ねについてお答えすることは困難である。