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拉致問題の解決に関する質問主意書
経過状況:答弁受理
昨年十二月九日付で拉致被害者田口八重子さんの御子息である飯塚耕一郎氏が石破総理に嘆願書を提出した。拉致被害者御家族が御高齢となる中で、政府側に何の行動も見えてこないという切羽詰まった心情を訴えておられる。この嘆願書によれば、石破総理は就任時の拉致被害者御家族との面談で「これまでの経緯などをもう一度検証、分析して最も有効な手立てを講じていく」と述べたとされる。また、島田洋一衆議院議員が本年一月八日のSNS投稿で「政府拉致対策本部が、首相の耳に被害者家族の率直な(厳しい)声を入れるのではなく、逆に首相の意向に配慮するよう家族会に求めるかのごとき動きが見える」と記している。これについては、飯塚氏の嘆願書が提出されたことにより、北朝鮮による拉致被害者家族連絡会から政権批判が噴出することを抑えるため、拉致問題対策本部が御家族の口止めに乗り出した、との受止めもある。
そこでお尋ねする。
質問1
飯塚氏の嘆願書について
1 石破内閣は嘆願書についてどのように受け止めているのか。問題解決に向けた石破総理の決意も含めて御教示願いたい。
2 石破総理と拉致被害者御家族との面談から、すでに三か月経過しているが、この「検証・分析」作業は現在どのような状況にあるか。
3 2に関連して、もし「検証・分析」作業が終わっているのであれば、それらを御家族に御説明したのかどうかも含めて、検証結果の内容と石破総理の評価をそれぞれ御教示願いたい。
4 2に関連して「検証・分析」を踏まえた上での「最も有効な手立て」とは何か。特に、石破総理がかねてから主張しておられる「平壌連絡事務所」もその手立てに含まれるのか。
5 嘆願書に、「過日、対策本部関係者から総理や政権などへの批判や要望をとの質問を受け(中略)極めて困惑しました。」とあるが、この「対策本部関係者」とは誰か。また、ここに書いてあるとおり、政権発足直後で批判などしようもなく、「要望」云々については、御家族が肉親との再会を長年訴え続けてこられたことは日本国中が周知のはずである。この「関係者」はどのような意図でこのような質問を飯塚氏にしたのか。その意図を明らかにされたい。
回答(質問1 の1について)
御指摘の「嘆願書」については真摯に受け止めているところであり、政府としては、第二百十七回国会における石破内閣総理大臣施政方針演説における「拉致問題は、単なる誘拐事件ではなく、その本質は国家主権の侵害であります。拉致被害者や御家族が御高齢となる中で、時間的制約のある、ひとときもゆるがせにできない人道問題であり、政権の最重要課題であります。日朝平壌宣言の原点に立ち返り、すべての拉致被害者の一日も早い御帰国、北朝鮮との諸問題の解決に向け、断固たる決意の下、総力を挙げて取り組んでまいります。」との決意の下、拉致問題の全面解決に向けて、拉致被害者としての認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の安全確保及び即時帰国のために全力を尽くし、また、拉致に関する真相究明及び拉致実行犯の引渡しを引き続き追求していく考えである。
回答(質問1 の2から4までについて)
政府としては、拉致問題の全面解決に向けて、不断の検討を行っているところであるが、御指摘の「検証・分析」や「最も有効な手立て」も含め、その具体的な内容や状況等については、今後の対応に支障を来すおそれがあることから、お答えを差し控えたい。
回答(質問1 の5について)
内閣官房拉致問題対策本部事務局と拉致被害者の御家族との間では、平素から様々な機会を通じて、緊密なやり取りを行っているところであるが、その個別のやり取り等の詳細については、今後の対応に支障を来すおそれがあることから、お答えを差し控えたい。
質問2
昨年一月の金正恩国務委員長から岸田総理(当時)へのメッセージ、二月の金与正副部長による対日談話と、日朝関係で非常に前向きな兆しが見えていたが、三月になって突如、金与正氏が日本との交渉を拒否する旨の談話を発表した。この一連の動きについて石破総理はどのように分析または評価しているのか。
回答(質問2 について)
お尋ねについては、今後の対応に支障を来すおそれがあることから、お答えすることは差し控えたい。いずれにせよ、北朝鮮との関係に関する我が国の方針は、日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して、日朝国交正常化を実現する、というものであることに変わりはない。
質問3
昨夏、横田めぐみさんの娘である「キム・ウンギョンさん訪日」という案が一部で噂されていたが、こうした構想に対して横田めぐみさんの御家族は当時も現在も明示的に強く反対している。石破総理はこの案についてどのようにお考えか。
回答(質問3 について)
御指摘の「「キム・ウンギョンさん訪日」という案」について承知しておらず、そのような出所不明の情報を前提としたお尋ねについて、政府としてお答えすることは差し控えたい。
質問4
島田衆議院議員のSNS投稿について
1 投稿内容について政府は承知しているのか、またその事実関係如何。
2 こうした話が出てくること自体、政府と御家族との間に信頼関係が成り立っていないのではないかと危惧される。拉致被害者の全員救出と拉致問題の解決については政府と被害者を含めた、いわゆる「オールジャパン体制」での取組が重要であると考えるが、これについて政府の見解如何。
回答(質問4 について)
御指摘の「投稿内容」については承知している。内閣官房拉致問題対策本部事務局と拉致被害者の御家族との間では、平素から様々な機会を通じて、緊密なやり取りを行っているところであるが、その個別のやり取りの詳細については、これに関する政府内の報告等を含め、今後の対応に支障を来すおそれがあることから、お答えを差し控えたい。その上で、政府としては、拉致被害者の御家族等へのきめ細やかな対応を行いつつ、関係府省・関係機関が緊密に連携を図りながら、拉致問題の解決に向け全力を尽くしているところである。