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FMS調達の急増と未納入・未清算問題の現状等に関する質問主意書
経過状況:答弁受理
私が提出した質問に対する答弁書(内閣衆質二一六第一九号)を踏まえ、次のとおり質問する。
質問1
ロシアによるウクライナ侵略を契機として、米国をはじめとするNATO加盟国は、ウクライナの領土防衛に協力するため、武器・弾薬の供与を続けている。とりわけ、米国については、ウクライナへ大量の武器・弾薬の提供を行ってきたため、自国を防衛するための武器・弾薬が枯渇するリスクが指摘されている。そのような環境下において、我が国は、高性能な防衛装備品を調達する際、米国の有償援助による調達(以下「FMS調達」という。)に頼りきりとなっている。特に、我が国のFMS調達額(当初予算額(契約ベース))は、令和四年度の約三千七百九十七億円から、令和五年度の約一兆四千七百六十八億円へと急増し、その後も一兆円前後で推移している。米国自身が必要な量の武器・弾薬の確保について困難な状況にある中、我が国が防衛装備品の安定的な調達確保を目指すのであれば、今後は、FMS調達は減じていくことが妥当であると考えられるが、政府の見解を伺いたい。
回答(質問1 について)
米国の有償援助による調達(以下「FMS調達」という。)は、米国からのみ調達が可能であり、かつ、我が国の防衛を全うするために必要不可欠な高性能な装備品に係るものであることから、今後も必要に応じて活用するとともに、FMS調達について課題が生じた場合には、米国政府との交渉・協議等を通じて適切に対応しつつ、我が国として必要となる防衛装備品を調達していく考えである。
質問2
政府は、FMS調達による「未納入」件数及び「未精算」金額を減らすための各種取組が成果を上げているとする。しかし、我が国は、防衛装備品の調達において、複雑で高価な米国製防衛装備品への依存度が高いが、FMS調達では開発から実際に調達できるまで、一定の期間を要するため、その間も、ゲームチェンジャーとなり得るロシア製の極超音速ミサイル「オレシュニク」や、中国製の超音速戦闘機「ホワイトエンペラー」が登場した。FMS調達による防衛装備品の調達で、これら中露の新型兵器に対抗できるのか、政府の見解を伺いたい。
回答(質問2 について)
我が国の防衛政策や防衛力整備は、特定の国や地域を脅威とみなし、これに軍事的に対抗していくという発想に立っているものではない。いずれにせよ、装備品の調達に当たっては、FMS調達も含め、我が国の防衛を全うする観点から必要な装備品を導入するとともに、FMS調達について課題が生じた場合には、米国政府との交渉・協議等を通じて適切に対応する考えである。
質問3
政府は、FMS調達によりグローバル・ホークを導入したが、我が国が導入したものは、米国が退役を決定した旧型であった。
1 平成二十六年に政府がグローバル・ホーク三機の導入を決めた当初、いつまでに配備を完了する予定であったのか。
2 実際に当該三機の配備を完了させたのはそれぞれいつなのか。
3 導入を決定してから配備まで八年以上の歳月が経過しており、配備までの間は我が国に必要な防衛力が不足していたと考えられるが、政府の見解を伺いたい。
回答(質問3 について)
滞空型無人機RQ−四B三機については、「中期防衛力整備計画(平成二十六年度〜平成三十年度)」(平成二十五年十二月十七日閣議決定)において、その期間中に「滞空型無人機」を三機導入することとしており、その機種選定を行った平成二十六年当時においては、令和元年度に最初の一機が配備される予定であったが、平成二十九年に部品の在庫不足により特定の構成品の代替品を開発する必要が生じたことから、実際に配備したのは令和四年三月に二機、令和五年六月に一機であった。これらの配備が完了するまでの間においても、様々な手段により情報収集機能の強化に努めていたところ、「配備までの間は我が国に必要な防衛力が不足していた」との御指摘は当たらない。
質問4
政府は、トマホークの取得を一年前倒し、一部を旧型のブロック?の整備に切り替えたのは、スタンド・オフ防衛能力の早期の構築のためと説明していたが、米国はウクライナやイスラエルに対する近年の膨大な軍事支援の結果、米軍の兵器の備蓄が減少しているといわれており、旧型の取得は、実際のところは新型のみでは予定どおりの配備が困難になったからではないのか、政府の見解を伺いたい。
回答(質問4 について)
お尋ねについては、令和五年十一月九日の衆議院安全保障委員会において、加野防衛省防衛政策局長(当時)が「トマホークについては、二千二十六年度そして二千二十七年度に最大四百発、早期の取得を行うということにしていたところでございます。その上で、より厳しい安全保障環境を踏まえまして、スタンドオフ防衛能力の構築に向けた取組について、更に前倒しをして実施をする必要があるというふうに大臣が御判断いたされまして、その旨が事務方に指示をされ、国産スタンドオフミサイルについても、より早期の取得開始に向けて検討を行っているところでございます。トマホークにつきましても、米側と取得時期を早めるべく交渉いたしまして、日米防衛相会談においても議論されたところでございます。その結果、二千二十六年度それから二千二十七年度にブロック五を取得する一方、ブロック五の一部をブロック四に変更して、当初予定よりも一年早く、二千二十五年度から取得することにいたしたところでございます。」と答弁したとおりである。