TOP > 質問主意書・答弁書 > 福田玄:日本を守り、国民を守...
日本を守り、国民を守るための治安維持に係る政府の対応に関する質問主意書
経過状況:答弁受理
石破総理は、総理就任以来再三にわたり、「日本を守り、国民を守る」といった趣旨の発言をされているところであるが、日本の治安は悪化の一途を歩んでいる。とくにSNSを使った闇バイト問題は、国民が普通に生活する権利を著しく侵害しており、相次ぐ一軒家を狙った強盗事件をみるにつけ、石破総理の主張される「国民を守る」の真意をはかりかねるところである。確かに緊張している国際関係を鑑みるに、防衛省・自衛隊及び外務省による国防施策の重要性及び外交政策の充実が高まっているのは理解するところであるが、「日本を守り、国民を守る」というのは、何も国防問題だけをさすわけではない。まずは足もとの国内の治安維持が達成されずして、国防の議論などできようはずもない。賢明なる石破総理にあっては腹案がおありだとは信じるところであるが、国防の議論に先んじて、まずは治安維持のために何ができるのか真剣に議論するべきと考え、治安維持にかかる具体的な施策について以下質問する。
質問1
石破総理は、令和六年十一月二十九日の第二百十六回国会・衆議院本会議における所信表明演説において、「悪質な事件の主体となっている、いわゆる匿名・流動型犯罪グループの検挙を徹底するための取組を一層推進してまいります。」と述べられておられますが、具体的にどのようにして検挙をするのか判然としない。また、未来を担う若者が安易にこうした犯罪に手を染めるのを防ぐための施策として、学校での啓発活動を挙げているがそれだけでは不十分であると考える。
1 刑法を改正し、こうした犯罪に手を染めることについて厳罰をもって対処するために刑法等関連法令の整備・改正なども視野に迅速に対応するべきではないかと考えるが政府の見解を明らかにされたい。
2 併せて、生活苦が犯罪に走らせているという指摘もあると聞く。なかには、税負担及び社会保険料負担などを犯罪に手を染めた理由として挙げる者もあったと聞くところである。となれば、まずは国民の懐を一刻も早く温められる政策を打つべきであると考えるが、石破総理の腹案はあるのか明らかにされたい。
回答(質問1 の1について)
御指摘の「こうした犯罪に手を染めること」の具体的に意味するところが明らかではないため、お尋ねについてお答えすることは困難であるが、いずれにせよ、刑事の実体法及び手続法の在り方については、犯罪情勢等を踏まえ、不断の検討を行っているものである。
回答(質問1 の2について)
お尋ねの「国民の懐を一刻も早く温められる政策」の意味するところが必ずしも明らかではないが、物価高対策については、令和六年十一月二十九日の所信表明演説において、石破内閣総理大臣が「国民の皆様の暮らしが豊かになったと感じていただくためには、現在や将来の賃金・所得が増えていくことが必要です。(中略)賃金上昇が物価上昇を安定的に上回る経済の実現までの間、賃上げの恩恵を受けにくい方々への支援が必要です。低所得者世帯の方々に対し給付金の支援を行います。地域の実情に応じて、エネルギーや食料品価格の高騰に苦しむ方々への支援、価格転嫁が困難な中小企業への支援、学校給食費への支援のほか、新たに、厳冬期の灯油支援も行えるようにします。家庭の電力使用量の大きい一月から三月の冬季の電気・ガス代を支援します。」と述べているとおりである。
質問2
犯罪グループの検挙に向けて、政府は予算確保や人員確保など具体的な支援策を準備できているのか明らかにされたい。
回答(質問2 について)
お尋ねについては、例えば、令和六年十一月二十二日に閣議決定された「国民の安心・安全と持続的な成長に向けた総合経済対策」において、「いわゆる「闇バイト」による強盗・詐欺への対策を強化する。(中略)犯罪者グループの取締りに必要な体制の確保や装備資機材の高度化を進める」こととし、令和六年度補正予算案において、犯罪組織の実態解明や取締り強化のための装備資機材の高度化を進めること等に必要な経費を計上しているところである。引き続き、犯罪の実行者の募集に起因する強盗等への対策に万全を期してまいりたい。