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整備新幹線整備費の増額と整備資金の再分配を行う仕組みの創設に関する質問主意書
経過状況:答弁受理
質問
国土の均衡ある発展の観点からは、整備新幹線及び現在基本計画線となっている各新幹線の整備を図っていくことが緊要な課題となっている。一方で、かつて存在していた鉄道整備基金は、整備新幹線等の整備促進を図るため、既設新幹線譲渡収入を財源に、鉄道事業者等に補助金の交付を行い、整備を後押ししたものと承知している。
現在、鉄道整備基金の業務は独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構が承継し、前記の既設新幹線譲渡収入は、整備新幹線整備に係る国の負担額に組み入れられ、毎年度の整備新幹線整備の貴重な財源となっている。しかし、我が国における高速鉄道ネットワークのさらなる充実に向け、整備新幹線の整備促進や基本計画線についても整備を図っていくことを考えた場合、現在の仕組みと整備費では十分ではないと考える。
このため、高速鉄道ネットワークのさらなる充実に向けて、国においては、毎年度の整備新幹線整備費を増額させ、整備新幹線の整備や今後の基本計画線の整備に備えることが必要であると考える。
また、整備新幹線整備という形での地方への支出は、中央から地方への富の再分配とも考えることができ、全国において満遍なく新幹線整備を進めるためには、中央から地方へ増額した新幹線の整備資金を総合的かつ効率的に各地に再配分する仕組みが、鉄道整備基金を承継した鉄道建設・運輸施設整備支援機構とは別に、新たに必要となるものと考える。
以上を踏まえ、毎年度の整備新幹線整備費の増額と、中央から地方へ新幹線整備資金の再分配を行う仕組みの必要性について、それぞれ政府の見解を伺いたい。
回答
お尋ねの「毎年度の整備新幹線整備費の増額」については、国土交通省としては、各年度において、整備新幹線の建設に関し必要な予算の確保に努めてまいりたい。
お尋ねの「中央から地方へ新幹線整備資金の再分配を行う仕組み」については、その具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、全国新幹線鉄道整備法(昭和四十五年法律第七十一号)第十三条第一項において、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構が行う新幹線鉄道(同法第二条に規定する新幹線鉄道をいう。以下同じ。)の建設に関する工事に要する費用は、国及び当該新幹線鉄道の存する都道府県が負担することとされており、同省としては、同項に規定する建設費用の負担等について、現時点において、見直しは考えていないが、いずれにせよ、引き続き、同法に基づき、新幹線鉄道による全国的な鉄道網の整備を図ってまいりたい。