分かりやすい衆議院・参議院

国政選挙の繰上補充における当選辞退に関する質問主意書

会派 立憲民主党
議案提出者 大西健介
公式リンク 第213回国会 / 質問 答弁

質問

二〇一九年の第二十五回参議院議員通常選挙で、旧立憲民主党の比例候補として出馬し、次点だった市井紗耶香氏が、現職の須藤元気参議院議員が衆議院東京十五区の補欠選挙に出馬し失職したため、繰上補充となった。

市井氏は、当選辞退の意思を表明していたが、当時の立憲民主党は既に解党しているため、市井氏を比例名簿から抹消することができず、一旦、市井氏は参議院議員となった後、辞職願を提出し、本会議での議決を経て辞職が認められた。

選挙会の開催等手続の負担が大きいこと、日割りで歳費等も発生することから、本人が当選辞退を申し出ているにもかかわらず、当選させるのは不合理である。

本人が当選辞退をする場合には、選挙管理委員会の判断で、比例名簿から抹消することを認めるべきだと考えるが如何。

回答

 お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、衆議院(比例代表選出)議員又は参議院(比例代表選出)議員の欠けた場合の繰上補充については、公職選挙法(昭和二十五年法律第百号)第百十二条第七項において準用する同法第九十八条第三項において、衆議院名簿登載者又は参議院名簿登載者で、当選人とならなかったものにつき除名、離党その他の事由により当該衆議院名簿届出政党等又は参議院名簿届出政党等に所属する者でなくなった旨の届出が、文書で、欠員が生じた日の前日までに選挙長にされているときは、これを当選人と定めることができないとされている一方で、これらの議員の選挙について管理する中央選挙管理会の判断で、お尋ねのように「本人が当選辞退をする場合には、」「比例名簿から抹消すること」を一般的に認める規定はなく、お尋ねのように「抹消すること」はできない。
 なお、これらの議員の欠けた場合の繰上補充による当選人の決定の方法の変更については、例えば、立候補制度の下での当選の辞退の在り方、衆議院名簿及び参議院名簿は政党その他の政治団体が届け出るものであることとの関係並びに衆議院名簿届出政党等及び参議院名簿届出政党等が解散した場合におけるそれらの届け出た名簿の取扱いといった論点があるところ、同法第九十八条第三項の規定は、昭和五十七年に議員提案により設けられたものであることから、各党各会派において十分に御議論いただく必要があると考えている。