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経済安全保障推進法における基幹インフラ制度に関する質問主意書

会派 立憲民主党
議案提出者 中谷一馬
公式リンク 第213回国会 / 質問 答弁

政府は、令和四年三月二十三日の衆議院内閣委員会における経済安全保障推進法案の審議において、基幹インフラ制度の対象に港湾が含まれていない理由の一つとして、港湾施設使用の許可申請の約六割が紙ベースで処理されていることを挙げ、規制対象とすべき設備が具体的に想定されないためであると答弁していた。

一方、令和五年七月、大規模なサイバー攻撃により、名古屋港においてコンテナの搬入、搬出作業が一時停止する事案が発生したことなどを踏まえ、政府は、基幹インフラ制度の対象に一般港湾運送事業を追加するため、今国会に経済安全保障推進法改正案を提出している。

さらに、政府は、令和六年四月二日の衆議院内閣委員会経済産業委員会連合審査会において、下水道が基幹インフラ制度の対象となっていない理由について、システム障害が生じても、手動での操作などによりポンプや下水道処理施設の最低限の機能の確保は可能であるためと答弁している。

これらを踏まえ、以下質問する。

質問1

令和四年の経済安全保障推進法制定時に、港湾のほかに、紙ベースで処理されていることや手動での操作により機能の確保が可能であること等を理由として、基幹インフラ制度の対象から外された事業はあるか。

回答(質問1 及び質問2 について)

 御指摘の「紙ベースで処理されていることや手動での操作により機能の確保が可能であること等」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないことから、お尋ねのそのことを理由として「基幹インフラ制度の対象から外された事業」について網羅的にお答えすることは困難であるが、経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律(令和四年法律第四十三号。以下「法」という。)の立案時に、当該事業に係る設備を手動で操作することが可能であることを理由の一つとして法第五十条第一項各号に掲げる事業の対象としなかった事業としては下水道及びダムに係る事業があったところ、今国会に提出している経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律の一部を改正する法律案の立案に際しては、当該事業を法第五十条第一項各号に掲げる事業の対象とすることに関する再度の具体的検討は行っていない。

 なお、法第五十条第一項各号に掲げる事業の在り方については、国際情勢や社会経済構造の変化等を踏まえつつ、不断の見直しを行ってまいりたい。

質問2

前項の事業がある場合、今回の経済安全保障推進法改正案の提出前に、改めて基幹インフラ制度の対象とする検討を行ったか。行った場合、事業名及びその検討結果を具体的に示されたい。行っていない場合、検討を行う必要性についてどのように考えているか、政府の見解を示されたい。

回答(質問1 及び質問2 について)

 御指摘の「紙ベースで処理されていることや手動での操作により機能の確保が可能であること等」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないことから、お尋ねのそのことを理由として「基幹インフラ制度の対象から外された事業」について網羅的にお答えすることは困難であるが、経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律(令和四年法律第四十三号。以下「法」という。)の立案時に、当該事業に係る設備を手動で操作することが可能であることを理由の一つとして法第五十条第一項各号に掲げる事業の対象としなかった事業としては下水道及びダムに係る事業があったところ、今国会に提出している経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律の一部を改正する法律案の立案に際しては、当該事業を法第五十条第一項各号に掲げる事業の対象とすることに関する再度の具体的検討は行っていない。

 なお、法第五十条第一項各号に掲げる事業の在り方については、国際情勢や社会経済構造の変化等を踏まえつつ、不断の見直しを行ってまいりたい。