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いわゆる官房機密費の使途等に関する質問主意書

会派 立憲民主党
議案提出者 落合貴之
公式リンク 第213回国会 / 質問 答弁

内閣官房予算においては、内閣官房一般行政に必要な経費のうち経常事務費の一つとして報償費が毎年度計上され、令和六年度予算案においては十二億三千二十一万円(端数切り捨て)である。しかしその使途が公開されることはなく、何に使われたのか、一般国民はおろか多くの国会議員でさえ知ることはできない。そのようなことから内閣官房の報償費は内閣機密費と呼ばれているが、これは日本国憲法第七章に規定する財政民主主義に大きく反するものであると考えられる。

そこで、以下質問する。

質問1

内閣官房の報償費は内閣官房一般行政に必要な経費とされているが、それとは無関係な、衆参両院の国政選挙与党候補者の選挙資金や応援演説等の経費として支出された事例はあるか。

回答(質問1 及び質問2 について)

 内閣官房報償費については、令和六年二月十三日の衆議院予算委員会において、林内閣官房長官が「内閣官房報償費は、国の機密保持上、その使途等を明らかにすることが適当でない性格の経費として使用されてきておりまして、その個別具体的な使途に関するお尋ねについては、お答えを一切差し控えております」と述べているとおりであり、その具体的な使途に関するお尋ねについてお答えすることは差し控えたい。いずれにせよ、内閣官房報償費については、その取扱責任者である内閣官房長官の判断と責任の下に、厳正かつ効果的に執行しているところであり、また、会計検査院の検査を受けているところである。

質問2

もし一に記載した経費として支出された事例があるのであれば、その支出は適切であると考えているのか。

回答(質問1 及び質問2 について)

 内閣官房報償費については、令和六年二月十三日の衆議院予算委員会において、林内閣官房長官が「内閣官房報償費は、国の機密保持上、その使途等を明らかにすることが適当でない性格の経費として使用されてきておりまして、その個別具体的な使途に関するお尋ねについては、お答えを一切差し控えております」と述べているとおりであり、その具体的な使途に関するお尋ねについてお答えすることは差し控えたい。いずれにせよ、内閣官房報償費については、その取扱責任者である内閣官房長官の判断と責任の下に、厳正かつ効果的に執行しているところであり、また、会計検査院の検査を受けているところである。

質問3

現状において、内閣官房の報償費の使途を公開していない理由如何。

回答(質問3 及び質問4 について)

 お尋ねの「公開」の意味するところが必ずしも明らかではないが、内閣官房報償費に関する行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成十一年法律第四十二号)に基づく開示請求があった場合には、平成三十年一月十九日最高裁判所第二小法廷判決を踏まえて対応しているところであり、具体的には、内閣官房報償費の支払の相手方や具体的な使途等に関する情報及びこれらの事項を相当程度の確実性をもって特定することが可能になる場合がある情報について、同法第五条第三号又は第六号の不開示情報に該当するものと判断し、不開示としてきている。他方、お尋ねの「支出の概要」の意味するところが必ずしも明らかではないが、右に述べた情報以外の情報については、お尋ねの「毎月の支出額」に関する情報を含め、同法に基づく開示請求に対し、適切に開示しているところである。

質問4

内閣官房の報償費は、その支出の概要や毎月の支出額程度は、公開すべきではないか、如何。

回答(質問3 及び質問4 について)

 お尋ねの「公開」の意味するところが必ずしも明らかではないが、内閣官房報償費に関する行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成十一年法律第四十二号)に基づく開示請求があった場合には、平成三十年一月十九日最高裁判所第二小法廷判決を踏まえて対応しているところであり、具体的には、内閣官房報償費の支払の相手方や具体的な使途等に関する情報及びこれらの事項を相当程度の確実性をもって特定することが可能になる場合がある情報について、同法第五条第三号又は第六号の不開示情報に該当するものと判断し、不開示としてきている。他方、お尋ねの「支出の概要」の意味するところが必ずしも明らかではないが、右に述べた情報以外の情報については、お尋ねの「毎月の支出額」に関する情報を含め、同法に基づく開示請求に対し、適切に開示しているところである。