航空分野の人材確保に関する質問主意書
令和五年十一月二十八日「衆議院議員原口一博君提出航空分野の人材確保に関する質問に対する答弁書」(内閣衆質二一二第五二号)を踏まえ、以下質問する。
質問1
答弁書の「二について」に次のような記述がある。
「国土交通省に設置した、学識経験者、空港関係の事業者団体等から構成される「持続的な発展に向けた空港業務のあり方検討会」が令和五年六月九日に取りまとめた「空港業務の持続的発展に向けたビジョン」において、例えば、御指摘の「グランドハンドリング、保安検査員」の処遇改善に向けた取組を行うことが必要」
国土交通省が設置した「持続的な発展に向けた空港業務のあり方検討会」の構成員については、大学や高等学校等の教育機関の関係者が存在していない。大学や高等学校等の学生は、将来、グランドハンドリングや保安検査の職員として働く可能性があるため、大学や高等学校等の教育機関や学生から、長く働き続けられる職場とは何か、働きやすい職場とは何か等、様々な意見を聴取する機会を作り、人材の確保に向けた魅力ある職場、労働環境の改善等に取り組んでいくことは重要ではないかと考える。大学や高等学校等の教育機関や学生から意見等を聴取する機会の必要性について政府の見解を伺いたい。
回答(質問1 について)
政府としては、お尋ねの「教育機関や学生から意見等を聴取する」ことは重要であると考えており、令和五年四月四日に開催された第四回持続的な発展に向けた空港業務のあり方検討会において、航空分野の人材を養成する学校法人日本航空学園へのヒアリングを実施し、空港関係の事業者が独自に設けている御指摘の「グランドハンドリング」に従事するための資格等が異なるため、学生が在学中から当該資格等を取得することが困難である実態等について意見等を聴取したところである。
また、当該ヒアリング等を踏まえ、同検討会が同年六月九日に取りまとめた「空港業務の持続的発展に向けたビジョン」においても、関係業界団体においては当該資格等の共通化を図ること及び専門学校においてはその共通化された資格等を取得することを教育課程に盛り込むことに関する取組が記載されているところである。当該取組は、効率的な人材育成だけでなく、即戦力となる学生が就職することによる現場職員の負担軽減にも資することから、御指摘の「働きやすい職場」づくりの実現につながるものと考える。
政府としては、引き続き、航空分野に係る教育機関や学生からの意見等を踏まえつつ、御指摘の「人材の確保に向けた魅力ある職場、労働環境の改善」に係る支援等に取り組んでまいりたい。