航空整備士・航空機操縦士の人材確保に関する質問主意書
令和五年十一月二十八日「衆議院議員原口一博君提出航空整備士・航空機操縦士の人材確保に関する質問に対する答弁書」(内閣衆質二一二第四七号)を踏まえ、以下質問する。
質問1
答弁書の「一について」に次のような記述がある。
「政府において把握している限りにおいては、御指摘の「航空専門学校では、学生生活は航空整備士の国家資格を取得するための学習、訓練に忙殺されている」との事実について承知しておらず御指摘のように「こうしたことも航空専門学校への入学を逡巡する要因」であるとは認識していない。」
政府は、航空専門学校における学生生活について事実を承知していないと答弁しているが、受けの姿勢ではなく、政府自らが積極的に航空専門学校に赴き、航空専門学校が抱える問題、また、学生の学校生活の状況把握や、学生から国家資格の取得に関する様々な意見や問題点等を聴取するべきと考える。政府の見解を伺いたい。
回答(質問1 について)
御指摘の「学生生活について事実を承知していないと答弁」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、政府としては、これまでも、御指摘の「航空専門学校」等の関係者から構成される協議会を定期的に開催するなどして、御指摘の「航空整備士」の養成に関する課題についての意見聴取等を行ってきたところである。今後についても、引き続き、当該関係者からの意見聴取等を行いながら、御指摘の「航空整備士」の養成及び確保に向けた取組の検討を進めてまいりたい。
質問2
答弁書の「二について」に次のような記述がある。
「お尋ねについては、今般、航空会社の協力を得て、御指摘の「航空整備士を養成する航空専門学校」の学生を対象とした無利子貸与型奨学金を創設することとし、令和六年度より開始することとしている。」
政府は、返済を必要とする貸与型の奨学金制度を創設するということであるが、航空整備士を養成する航空専門学校の入学者の減少の要因の一つとして学費が高額であることが考えられるため、入学者を増やす支援策としては、返済が不要な給付型の奨学金制度を創設するべきと考える。給付型としなかった理由について伺いたい。また、給付型の奨学金制度の創設について政府の見解を改めて伺いたい。
回答(質問2 について)
お尋ねの「給付型としなかった理由」については、奨学金の原資の確保等の課題を踏まえ、速やかに奨学金制度を導入する観点から、今般、航空会社の協力を得て、無利子貸与型奨学金制度を令和六年度より開始することとしたものである。当該制度は、私立大学等の操縦士養成課程の学生を対象とした無利子貸与型奨学金制度を参考にしたものである。また、お尋ねの「政府の見解」については、御指摘の「無利子貸与型奨学金」の活用状況も踏まえつつ、将来的な支援の在り方について、今後検討してまいりたい。