子どもの近視及びデジタル依存への対策に関する質問主意書
子どもの健康課題として近視及びデジタル(インターネットやゲームなど)依存が急増している。
近視の発症予防に関しては、近年、屋外での活動がこどもの近視の発症の抑制、進行の遅延につながるという研究結果が多数報告されている。日本と同様の課題を抱えている他国のうち、屋外活動を近視予防のために取り入れ、近視の発症・進行抑制に実績を上げている国もある。
また、デジタルデバイスの普及率が非常に高く、幼少期から使用する子どもが増えていることに伴い、デジタル依存やスマートフォン中毒、健康上などの問題も多く指摘されている。デジタル技術を適切に理解し、安全に利用するための能力を養う教育を進めると共に、依存症発症予防及び治療について、より一層の対策が求められており、政府として対策を強化するべきと考え、以下質問する。
質問1
子どもの健康課題のうち、近視及びデジタル依存の現状と、その影響について調査しているか。調査しているのであれば、認識を答えられたい。
回答(質問1 から質問3 までについて)
御指摘の「子ども」(以下「子ども」という。)の近視の「影響」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、子どもの近視に関連する政府における取組として、例えば、令和三年度から令和五年度まで、児童生徒の視力低下の状況等を把握するために実施した「児童生徒の近視実態調査事業」において、近視の要因の一つとして推察される「眼軸長の延長」に関連して、「眼軸長」の状況を分析した結果、「学年が上がるにつれ平均眼軸長は長くなり、その変化量は緩やかにはなるものの中学三年の時点まで止まることはなかった」こと等について把握しており、近視の進行を抑制するためには、早い段階から目の健康に配慮することが重要であると認識している。また、当該事業の令和五年度予算額は約七千万円であり、その執行率は約九十九・八パーセントである。当該事業においてお尋ねの「予防効果」は測定していない。
また、子どもの御指摘の「デジタル依存」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、子どもに係る「デジタル」に関連する政府における取組として、例えば、いわゆるゲーム障害については、令和二年度から令和四年度までの厚生労働科学研究費補助金による「ゲーム障害の診断・治療法の確立に関する研究」において実態調査を実施しており、当該調査において、一定割合の若者にいわゆるゲーム障害の疑いがあるとの報告があったところであり、今後更に実態を把握し、科学的知見の集積等を行うため、令和六年度においても引き続き、調査研究を実施することを予定している。また、当該厚生労働科学研究費補助金の令和四年度交付額は約六百万円である。当該研究において「予防効果」は測定していない。また、「デジタル」に関連する他の取組として、子どもに係る御指摘のインターネットの適切な利用等に関して、保護者等を対象としたインターネットとの関わり方や家庭でのルール作り等に関するシンポジウム等の開催などを通じ、青少年を取り巻くインターネット上の有害な環境への対策を推進する「有害環境から子供を守るための推進体制の構築事業」を実施しているところである。また、当該事業の予算額は、当該事業を含む青少年を取り巻く有害な環境への対策を推進するための取組に係る令和五年度予算額約二千四百万円の内数であり、当該予算の執行率は約七十九・四パーセントである。
今後とも、これらの取組に関し、必要に応じ諸外国の状況について情報の収集に努めるとともに、適切な対策を検討してまいりたい。
質問2
それぞれの対策に要する現在の予算と執行率はどうか。また、現行の取組によって予防効果はあるか。効果のわかる調査結果があれば示されたい。
回答(質問1 から質問3 までについて)
御指摘の「子ども」(以下「子ども」という。)の近視の「影響」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、子どもの近視に関連する政府における取組として、例えば、令和三年度から令和五年度まで、児童生徒の視力低下の状況等を把握するために実施した「児童生徒の近視実態調査事業」において、近視の要因の一つとして推察される「眼軸長の延長」に関連して、「眼軸長」の状況を分析した結果、「学年が上がるにつれ平均眼軸長は長くなり、その変化量は緩やかにはなるものの中学三年の時点まで止まることはなかった」こと等について把握しており、近視の進行を抑制するためには、早い段階から目の健康に配慮することが重要であると認識している。また、当該事業の令和五年度予算額は約七千万円であり、その執行率は約九十九・八パーセントである。当該事業においてお尋ねの「予防効果」は測定していない。
また、子どもの御指摘の「デジタル依存」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、子どもに係る「デジタル」に関連する政府における取組として、例えば、いわゆるゲーム障害については、令和二年度から令和四年度までの厚生労働科学研究費補助金による「ゲーム障害の診断・治療法の確立に関する研究」において実態調査を実施しており、当該調査において、一定割合の若者にいわゆるゲーム障害の疑いがあるとの報告があったところであり、今後更に実態を把握し、科学的知見の集積等を行うため、令和六年度においても引き続き、調査研究を実施することを予定している。また、当該厚生労働科学研究費補助金の令和四年度交付額は約六百万円である。当該研究において「予防効果」は測定していない。また、「デジタル」に関連する他の取組として、子どもに係る御指摘のインターネットの適切な利用等に関して、保護者等を対象としたインターネットとの関わり方や家庭でのルール作り等に関するシンポジウム等の開催などを通じ、青少年を取り巻くインターネット上の有害な環境への対策を推進する「有害環境から子供を守るための推進体制の構築事業」を実施しているところである。また、当該事業の予算額は、当該事業を含む青少年を取り巻く有害な環境への対策を推進するための取組に係る令和五年度予算額約二千四百万円の内数であり、当該予算の執行率は約七十九・四パーセントである。
今後とも、これらの取組に関し、必要に応じ諸外国の状況について情報の収集に努めるとともに、適切な対策を検討してまいりたい。
質問3
他国の先進的な取組(近視予防の場合であれば、法律改正や計画・目標の設定、予防プログラムの実施や屋外活動の推進など。デジタル依存の場合であれば、依存度診断のスケール(尺度)策定、カウンセリングや相談窓口体制の整備・強化、合宿等を取り入れた治療など)も参考に、予算措置を含めた対策を強化するべきと考えるが、見解を示されたい。
回答(質問1 から質問3 までについて)
御指摘の「子ども」(以下「子ども」という。)の近視の「影響」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、子どもの近視に関連する政府における取組として、例えば、令和三年度から令和五年度まで、児童生徒の視力低下の状況等を把握するために実施した「児童生徒の近視実態調査事業」において、近視の要因の一つとして推察される「眼軸長の延長」に関連して、「眼軸長」の状況を分析した結果、「学年が上がるにつれ平均眼軸長は長くなり、その変化量は緩やかにはなるものの中学三年の時点まで止まることはなかった」こと等について把握しており、近視の進行を抑制するためには、早い段階から目の健康に配慮することが重要であると認識している。また、当該事業の令和五年度予算額は約七千万円であり、その執行率は約九十九・八パーセントである。当該事業においてお尋ねの「予防効果」は測定していない。
また、子どもの御指摘の「デジタル依存」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、子どもに係る「デジタル」に関連する政府における取組として、例えば、いわゆるゲーム障害については、令和二年度から令和四年度までの厚生労働科学研究費補助金による「ゲーム障害の診断・治療法の確立に関する研究」において実態調査を実施しており、当該調査において、一定割合の若者にいわゆるゲーム障害の疑いがあるとの報告があったところであり、今後更に実態を把握し、科学的知見の集積等を行うため、令和六年度においても引き続き、調査研究を実施することを予定している。また、当該厚生労働科学研究費補助金の令和四年度交付額は約六百万円である。当該研究において「予防効果」は測定していない。また、「デジタル」に関連する他の取組として、子どもに係る御指摘のインターネットの適切な利用等に関して、保護者等を対象としたインターネットとの関わり方や家庭でのルール作り等に関するシンポジウム等の開催などを通じ、青少年を取り巻くインターネット上の有害な環境への対策を推進する「有害環境から子供を守るための推進体制の構築事業」を実施しているところである。また、当該事業の予算額は、当該事業を含む青少年を取り巻く有害な環境への対策を推進するための取組に係る令和五年度予算額約二千四百万円の内数であり、当該予算の執行率は約七十九・四パーセントである。
今後とも、これらの取組に関し、必要に応じ諸外国の状況について情報の収集に努めるとともに、適切な対策を検討してまいりたい。