分かりやすい衆議院・参議院

クルド労働者党(PKK)に関する質問主意書

会派 立憲民主党
議案提出者 松原仁
公式リンク 第213回国会 / 質問 答弁

本年五月八日に開かれた衆議院外務委員会で、トルコ共和国及びイラク共和国を中心に活動する国際テロ組織クルド労働者党(PKK)に関する本職の質問に、上川陽子外務大臣が、「注意深く監視をしていかなければいけない」と答弁したことを、評価したい。我が国は、国際的なテロリズムの行為及び大量破壊兵器等の開発等を防止し、及び抑止するための国際社会の取組に積極的かつ主体的に寄与し、もって我が国を含む国際社会の平和及び安全に対する脅威の除去に資するため、全力を尽くすべきである。

そこで、PKKに関して、さらにお尋ねする。

質問1

本年五月八日に開かれた衆議院外務委員会で、政府参考人が、我が国からPKKへの送金は許可されない旨答弁したが、無許可の送金について罰則規定はあるか。あるならば、法令を示されたい。

回答(質問1 について)

 お尋ねの「無許可の送金」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第七十条第一項において、同法第十六条第一項の規定に基づく命令の規定による許可を受けないで支払等をした者は、三年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科することとされている。

質問2

トルコ共和国政府は、昨年、PKKに対して資金提供を行ったとして、埼玉県川口市の一般社団法人及び我が国に在留する複数の外国人を、「テロ組織支援者」に認定し、資産凍結措置を講じた。政府は、トルコ共和国政府の当該決定を承知しているか。

回答(質問2 について)

 御指摘の点については、トルコ共和国において、二千二十三年十一月二十七日付けのトルコ共和国官報(第三二三八四号)により、埼玉県川口市に所在する二団体を含む計二十の団体及び六十二名の個人が同国内に有する資産の凍結の措置を講じたものと承知している。

質問3

政府は、トルコ共和国政府の前項決定を承知しているならば、無許可の送金が行われたか否か、確認する必要があると考えるが、見解如何。

回答(質問3 について)

 御指摘の「無許可の送金」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、外国為替及び外国貿易法に違反する行為に関し、お尋ねの「行われたか否か、確認する必要がある」か否かについて申し上げれば、個別具体的な事案については、捜査機関の活動内容に関わる事柄であるため、お答えすることは差し控えたいが、一般論としては、捜査機関においては、刑事事件として取り上げるべきものがあれば、法と証拠に基づき適切に対処することとなる。