大阪万博の開催期間中のライドシェアの大幅な規制緩和に関する質問主意書
二〇二四年四月からいわゆる日本版ライドシェアのサービスが開始した。日本版ライドシェアとは、タクシー事業者が運行を管理し、雇用された一般ドライバーが自家用車で運行するものであって、指定された地域や曜日、時間帯に限定されるものである。
全国知事会の大阪・関西万博推進本部は、二〇二四年五月に大阪万博の開催期間に合わせて大阪府内での日本版ライドシェアの規制緩和を要請したと承知している。上記万博推進本部は、時間帯や台数の制限をなくす規制緩和を要請したと承知しているところ、以下、質問する。
質問1
大阪市は大阪万博の期間中に会場周辺で起きる交通渋滞の試算結果を公表したが、当該試算結果によれば阪神高速道路池田線、東大阪線や湾岸舞洲出口などで現在より渋滞の増加が予測される。上記万博推進本部が要請するライドシェアのサービスを実施すれば交通量が増加し、交通渋滞が悪化すると考えるが、政府の見解は如何に。
回答(質問1 について)
お尋ねの「上記万博推進本部が要請するライドシェア」の「実施」については、今後検討する予定であることから、現時点においてお尋ねについてお答えすることは困難である。
質問2
日本国際博覧会協会と大阪府・大阪市は、「企業のみなさまへ」として「二〇二五年大阪・関西万博会期中における円滑な交通の実現にご協力をお願いします!」と呼びかけているが、そうであれば交通量が増加するライドシェアの規制緩和は実施してはならないと考えるが、政府の見解は如何に。
回答(質問2 について)
令和七年に開催される国際博覧会の開催期間中におけるお尋ねの「ライドシェアの規制緩和」については、今後検討する予定であることから、現時点においてお尋ねについてお答えすることは困難である。いずれにせよ、政府としては、「二〇二五年に開催される国際博覧会(大阪・関西万博)の準備及び運営に関する施策の推進を図るための基本方針について」(令和二年十二月二十一日閣議決定)において「会場の位置する大阪の臨海部及びその周辺において、円滑な人流・物流の維持が重要であることに十分留意しつつ、交通総量を抑制するための諸対策を推進する等、半年間にわたる大阪・関西万博の開催が一般交通及び市民生活に与える影響を最小限に抑えるよう配慮する」としており、同方針を踏まえて、当該博覧会の会場の周辺地域の地方公共団体等と適切に連携してまいりたい。