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三歳児健診への屈折検査機器の導入及び弱視の早期発見・治療に関する質問主意書

会派 立憲民主党
議案提出者 酒井なつみ
公式リンク 第213回国会 / 質問 答弁

小児の弱視発見のためには、三歳児健康診査への屈折検査機器の導入が有効であり、厚生労働省は令和四年度から、自治体が屈折検査機器を導入する際に「母子保健対策強化事業」として経費の二分の一を補助している。

屈折検査の導入を進め、弱視の早期発見・早期治療を推進するべきと考え、以下質問する。

質問1

屈折検査の導入を進め、弱視の早期発見・早期治療を推進するべきと考えるが、見解を示されたい。

回答(質問1 について)

 政府としても、御指摘のように「屈折検査の導入を進め、弱視の早期発見・早期治療を推進するべき」と考えており、「三歳児健診の視覚検査に関する体制整備について」(令和四年二月二十八日付け厚生労働省子ども家庭局母子保健課事務連絡)により、都道府県や市町村(特別区を含む。以下同じ。)に対して、「市町村が屈折検査機器を導入する際には、屈折検査機器の基準値の設定や精度管理、家庭での視力検査から健診会場での二次検査、眼科医療機関における精密検査等の一連の視覚検査体制について、地域の医療関係団体との連携が重要」であり、厚生労働省において「関係団体」に協力依頼を行っていることを踏まえ「関係団体等と連携のうえ、地域の実情」に「応じた視覚検査の体制整備」を行うよう示した上で、「母子保健医療対策総合支援事業の実施について」(平成十七年八月二十三日付け雇児発第〇八二三〇〇一号厚生労働省雇用均等・児童家庭局長通知)及び「母子保健医療対策総合支援事業の実施について」(令和五年六月三十日付けこ成母第三十六号こども家庭庁成育局長通知)に基づく「母子保健対策強化事業」として、令和四年度から、市町村に対して、「各種健診に必要な備品(屈折検査機器等)の整備」に係る経費を補助するとともに、令和五年度から、都道府県に対して、「各種健診等の検査結果の情報集約及び共有」、「市町村への支援・指導等」、「相談対応等」、「検査状況・精度管理業務」等に必要な経費を補助しているところである。

質問2

屈折検査機器の全国での導入状況を把握しているか。把握しているのであれば、導入状況の推移を示されたい。

回答(質問2 及び質問3 について)

 お尋ねの「屈折検査機器の全国での導入状況」については、こども家庭庁において毎年度実施している「母子保健事業の実施状況等調査」によると、令和四年度において「三歳児健診の視覚検査に、屈折検査を導入している」と回答した市町村の割合は七十七・一パーセントである。また、当該導入の状況については、令和四年度実施分から当該調査の項目として追加したものであるところ、令和五年度実施分の調査については、今後実施する予定であり、お尋ねの「推移」については、現時点で把握していない。

質問3

二で把握していない場合、今後調査をする予定はあるか。

回答(質問2 及び質問3 について)

 お尋ねの「屈折検査機器の全国での導入状況」については、こども家庭庁において毎年度実施している「母子保健事業の実施状況等調査」によると、令和四年度において「三歳児健診の視覚検査に、屈折検査を導入している」と回答した市町村の割合は七十七・一パーセントである。また、当該導入の状況については、令和四年度実施分から当該調査の項目として追加したものであるところ、令和五年度実施分の調査については、今後実施する予定であり、お尋ねの「推移」については、現時点で把握していない。

質問4

自治体は弱視の発見率及び実際の治療につながっているのかをフォローするべきと考えるが、その必要性を認識しているか。また、その取組への支援も必要と考えるが、現在の支援状況を答えられたい。

回答(質問4 について)

 御指摘の「必要性」については、認識しているところである。また、お尋ねの「現在の支援状況」については、市町村における御指摘の「弱視の発見率及び実際の治療につながっているのか」の「フォロー」にも資するよう、令和四年度子ども・子育て支援推進調査研究事業「三歳児健康診査における視覚検査の実施体制に関する実態調査研究」において、「市区町村及び都道府県担当者のための三歳児健康診査における視覚検査の円滑な実施と精度管理のための手引書」及び「市区町村及び都道府県担当者のための三歳児健康診査における視覚検査の円滑な実施と精度管理のための手引書(別冊)事例集」を作成し、市町村等に対して情報提供しているところであり、また、一についてで述べたとおり、「母子保健対策強化事業」として、令和五年度から、都道府県に対して、市町村への支援等に必要な経費を補助しているところである。

質問5

政府は四の結果を把握しているか。把握しているのであれば、発見率、受診率、結果未把握率を示されたい。

回答(質問5 及び質問6 について)

 御指摘の「結果」は現時点で把握していないが、御指摘の「発見率、受診率、結果未把握率」を把握することは重要と考えており、御指摘の「調査」の在り方については、今後検討してまいりたい。

質問6

五で把握していない場合、自治体に対して今後調査をする予定はあるか。

回答(質問5 及び質問6 について)

 御指摘の「結果」は現時点で把握していないが、御指摘の「発見率、受診率、結果未把握率」を把握することは重要と考えており、御指摘の「調査」の在り方については、今後検討してまいりたい。

質問7

屈折検査の研修実施や研修受講に対する費用助成を行う考えはあるか。また、看護師や視能訓練士を活用する際の人件費補助を行う考えはあるか。

回答(質問7 について)

 お尋ねの「屈折検査の研修実施や研修受講に対する費用助成」については、「母子保健対策強化事業」において、都道府県に対して、「屈折検査」の医療機関従事者等に対する研修会の実施に係る経費の補助を通じて行っている。また、お尋ねの「人件費補助」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、「屈折検査」は三歳児健診(母子保健法(昭和四十年法律第百四十一号)第十二条第一項の規定に基づき行われる同項第二号に掲げる満三歳を超え満四歳に達しない幼児に対する健康診査をいう。)で実施される項目であるところ、市町村に対しては、当該健診の実施に要する経費について地方交付税措置を講じているところであり、市町村において地域の実情に応じて、御指摘のように「看護師や視能訓練士を活用」しながら「屈折検査」が行われているものと承知している。