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日本サッカー協会がミャンマーサッカー連盟と締結したパートナーシップ協定に関する質問主意書

会派 立憲民主党
議案提出者 櫻井周
公式リンク 第213回国会 / 質問 答弁

我が国は、ミャンマーにとっての最大の支援国として、同国の民主化プロセスを後押ししてきた。二〇二一年二月一日に発生したミャンマー国軍によるクーデターは、民主化への努力と期待を踏みにじるものであり、クーデターを引き起こした国軍による現体制の正当性は全く認められない。クーデター以降、ミャンマーでは、国際社会の度重なる呼びかけにもかかわらず、国軍や警察による民間人に対する暴力が継続し、多数の民間人が死傷している。このことは、二〇二一年六月八日の衆議院本会議で決議したとおりである。軍によって殺害された犠牲者の中にはミャンマー代表のサッカー選手も含まれている。

そうした中で、日本サッカー協会は、本年五月二十二日にミャンマーサッカー連盟とパートナーシップ協定を締結した。以下、政府の認識を質問する。

質問1

ミャンマーサッカー連盟のゾーゾー会長はクーデターを実行したミャンマー国軍に近い政商との指摘があるが、政府はゾーゾー会長とミャンマー国軍との関係をどのようなものと認識しているか。

回答(質問1 について)

 お尋ねについては、御指摘の者の国外における活動等に関するものであり、政府としてお答えする立場にない。

質問2

本協定の締結は日本とミャンマー国軍とのつながりを認めることにもなりかねないと考えるが、政府の認識は如何に。

回答(質問2 から質問4 までについて)

 お尋ねについては、公益財団法人日本サッカー協会とミャンマーサッカー連盟との間で作成された御指摘の「パートナーシップ協定」の内容に関しては、政府としてお答えする立場になく、また、これがもたらす影響に関しては、現時点で予断をもってお答えすることは差し控えたい。

質問3

日本サッカー協会がミャンマーサッカー連盟と協定を締結したことが、ミャンマーの軍政権のプロパガンダに利用されるリスクがあると考えるが、政府の認識は如何に。

回答(質問2 から質問4 までについて)

 お尋ねについては、公益財団法人日本サッカー協会とミャンマーサッカー連盟との間で作成された御指摘の「パートナーシップ協定」の内容に関しては、政府としてお答えする立場になく、また、これがもたらす影響に関しては、現時点で予断をもってお答えすることは差し控えたい。

質問4

ミャンマー国軍がミャンマー国内に施設した地雷によって足を失う被害が数多く発生しているところ、サッカーボールを蹴ることができない体になったミャンマー市民が多くいる中でサッカー選手育成を謳うのは残酷で無神経と考えるが、政府の見解は如何に。

回答(質問2 から質問4 までについて)

 お尋ねについては、公益財団法人日本サッカー協会とミャンマーサッカー連盟との間で作成された御指摘の「パートナーシップ協定」の内容に関しては、政府としてお答えする立場になく、また、これがもたらす影響に関しては、現時点で予断をもってお答えすることは差し控えたい。

質問5

岸田文雄総理大臣は令和三年十月八日の衆議院本会議において「自由、民主主義、人権、法の支配といった普遍的価値を守り抜く」と発言するなど、人権を極めて重視していると理解するが、公益財団法人である日本サッカー協会が人権を蹂躙する組織とパートナーシップ協定を締結することを看過するのか。公益財団法人として相応しくないことから公益財団法人のステイタスの剝奪を検討することを提案するが、政府の見解は如何に。

回答(質問5 について)

 お尋ねの「人権を蹂躙する組織とパートナーシップ協定を締結することを看過する」及び「公益財団法人のステイタスの剝奪」の意味するところが必ずしも明らかではなく、また、お尋ねについては、個別の事案に関することであり、お答えすることは差し控えるが、一般論として、公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律(平成十八年法律第四十九号)第二十九条第二項の規定により、行政庁(同法第三条に規定する行政庁をいう。)は、公益法人(同法第二条第三号に規定する公益法人をいう。)が同法第二十九条第二項各号のいずれかに該当するときは、その公益認定(同法第五条に規定する公益認定をいう。)を取り消すことができるとされている。